copy and destroy

catch and eat

先見性というものがそれ単体で、しかも完成されたかたちでどこかにある、あるいは誰かなら持っている、などと思うのは間違いでしょう。自分が強く関心を持っている領域に関係する情報に対して常に敏感でいて、その結果として有益な情報の蓄積が豊富にあり、それらをめぐっていつも考えているという状態のなかへ、自分以外の人たちの、豊かな見識や洞察を上台にした鋭い意見や指摘などを取り入れて全体を刺激し続けると、ものごとがいま向かっている方向が、無理なく見えてくるものです。その方向に向けてさらに自分なりに視線をのばしていくと、その視線はやがて先見性を獲得するようになるはずです。

労働、仕事、経済といった領域。教育にかかわる領域。そして食べること、つまり食品や食糧などについての領域。この三つの領域をおさえると、社会全体の変化や動きを敏感にとらえることが出来るようになります。

ですからサイトとしてもっとも有効なのは、新聞のサイトだと私は思います。記者の書いた記事は、正確ならそれで充分ですが、正確に記述されたものごとのなかに、自分の視線がふっとのびるときがあり、これは有益です。それから新聞には、社会のいろんな領域の最前線で活躍している人たちの、新聞社に依頼されて書く文章、あるいは記者のインタビューに答えて喋っている記事が、思いのほかたくさんあります。これらのなかにも示唆に富んだ指摘や意見が多くありますから、読まずに見逃してしまうのは、そのまま自分にとっての損失となるでしょう。

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