copy and destroy

catch and eat

読書なんて、とっくにオワコンなんですよ

web.archive.org

〈教養人になんてなれなくてもいいので、/お金を稼げる本の読み方を教えてください〉。こんな質問に答えるつもりで書いたというこの本の、トップに掲げられた指示は〈つべこべ言わず、まずベストセラーを買え〉である。〈仮に読まなくても、傍に置いておくだけで売れている商品の空気を感じることができる〉。

あるいは〈「ビジネス書・自己啓発書ばかり読んでいるとバカになる」は、嘘〉。〈断言してもいいが、稼ぎたければビジネス書や自己啓発書を読むのが一番の近道だ。たいていは歴史や哲学の豆知識なども頻繁に登場するから、頭が良くなるのは間違いない〉。

そうなんですよ、みなさん。教養のための読書、人生を豊かにする読書なんて、とっくにオワコンなんですよ。『現役東大生……』の監修者もいってたもんな。〈ただやみくもに読書量を重ねるのではなく、その本をどう読むか、つまり“読書術”が大切です。それさえ実践できていれば、読む本は実は何でもいいのです〉。

かくて読書はプラグマティズムに走り、ある東大生は得々として書く。〈自分の持っている知識、関係者の証言や現場付近の状況などを基に謎を解こうとすることは、良い頭の運動にもなります。(略)こうした論理的思考力は受験でも実生活でもとても役に立ちます〉(経済学部金融学科四年生)。どうでもいいが、この四年生があげたのは青山剛昌のマンガ『名探偵コナン』である。なるほどね、ゾロリやコナンみたいな子たちがこれからの日本を動かすんだね。

とても愉快。痛快。

読書体験自体が、酔狂な趣味人のものになりつつあって、本当に愉快、愉快。

powered by hatena blog.
the nikki system for lifelogging junkies.

all posts © their original owners.
writing is reusable solely under the by creative commons license.