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序章に過ぎない。

はっきりと言おう。イラクは序章に過ぎない。そのことを理解していたからこそ、世界各地で大規模なデモが起こされたわけであるが、実質的には誰も米国を止めることはできない。もっとも富める国は、今後次々に最も貧しい国に対して戦争を仕掛けてゆくだろう。戦争を起こしてゆくことでしか、自らがよって立つところのシステムを維持してゆくことができない—比類なき力を手にした権力者が隠し持つ暗い欲望は、人類がこれまでに蒙ってきた幾多の権力者たちの、過去の歴史が示している通りである。彼らの愚行を忘れてはならない。今こそわたしたちは想起の力を想像力に結びつけなければならない。その権力の素顔を恐れることなく正面から見つめ、その暗き欲望を白日の下に晒すことによってしか、永久戦争への道を回避することはできないであろう。

2003年3月17日、先制攻撃となる空爆を行った後、ブッシュ大統領はテレビ演説を行い、48時間以内にサッダーム・フセイン大統領とその家族がイラク国外に退去するよう命じ、全面攻撃の最後通牒を行った。一方フセイン大統領は、自国に向けた演説では徹底抗戦を主張していたが、それまでに2通、そして最後通牒後に更に1通、計3通の同一内容の書簡をブッシュ大統領宛てに送った。内容は「米政府が政権交代を求めなければ、あらゆる要求に完全に協力する用意がある」というものだったと言う。

アメリカ側はこれら3通の書簡を全て受取り拒否した上で[96]、2日後の3月19日(アメリカ東部標準時)に予告どおり、イギリスなどと共に『イラクの自由作戦』と命名した作戦に則って、侵攻を開始した。

2003/03/20 戦争が始まった。

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