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冷戦の真っ只中の当時「人間が滅びれば夢もなくなる」という次元にまで話の内容は引き上げられ、ごく普通の魔... - otsune tumblr まとめサイト 画像保管庫Q

首藤剛志は放映前の打ち合わせの席でスポンサーから「名作なんて(言われなくても)いいんです、30分のCMだと思ってください」と言われたことを書き記している。これは本作に限らず、当時の多くのテレビアニメの現場で聞かれた発言である。しかし、本作はそれに反発するかのように、お題目だけで終わることの多い「少女が夢を与える」という設定に正面から向き合った稀有な作品となった。冷戦の真っ只中の当時「人間が滅びれば夢もなくなる」という次元にまで話の内容は引き上げられ、ごく普通の魔法少女だったモモは核攻撃を阻止するまでになっていた。

そして、『ミンキーモモ』の物語は第46話(前期 最終話)で車にはねられてモモが亡くなることで一つの区切りを迎えた。前話で魔法を失う展開がすでに衝撃的だったが、追い討ちをかける様に命を失うという展開はさらに衝撃的で、大きな反響を呼んだ。「私が見たいのは夢の国の私の夢ではなく、本当の私の本当の夢」。戻っておいでと呼びかける夢の国の王様に、魔法で夢を叶えることはできないことを知ったモモはそう答え、人間に生まれ変わることを選んだ。パパとママの本当の子供となったモモは、自分の夢を、魔法ではなく自分自身の力で、叶えるために生きていく。

モモは夢を持つ人々の象徴でもあり[1]、物語に一貫して流れていたのは、「夢は自分自身によって叶えられるもの」というメッセージだと言えよう。

こうした時代における夢を語るため、核戦争、地球環境問題、民族紛争、受験戦争等、現実の社会問題が取り上げられた。湯山(総監督)はミンキーモモは日常の物語ではないために社会性を帯びてきてしまい、現実の問題に直面せざるを得なかったと述べている[4]。物語は明るくお気楽なムードで描かれている一方で、個々のエピソードのテーマは重いものになっていった[4]。

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