僕が「適当に身体を動かす活動」でよく使っている「ひたすらスローに」についての話です。
水曜日、舞鶴城公園、ゆるやかなアップダウンをひたすらスローに 1時間
適当に身体を動かす活動 2025 week 14 - copy and destroy
「ひたすらスローに」の定義は、「鼻から静かに呼吸できる強度」を意味します。いま僕はハートレートモニターを使っていません。気が散るからです*1。呼吸の深さや速さを気にしています*2。
重要なのは、それが静かで、微妙で、強制的でないことです。つまり、鼻の穴からどれだけ空気を動かせるかを競うものではないのです
AeT ( Aerobic Threshold ) とはなにか - taizooo
その根拠はこちらにまとめてあります。
scrapbox.io
かつて僕は短距離走者でしたから、どこの誰よりも時間をかけてエンデュランスを整えてきました。典型的な「有酸素欠乏症候群」でした。それがどういったもので、どう改善されるのかについて、こちらにまとめてあります。
僕のランニングはそのほとんどが、ここでいう AeT 以下の強度( "5 Zone Intensity" の場合 Zone1 ~ Zone2 )です。「ひたすらスローに」は Zone1 (余裕で AeT 以下)を*3、「スローに」は Zone2 (ギリギリ AeT 以下)を*4意味します。本当にごくたまにですが「強く」は Zone3 ( AeT をちょっとオーバー)を*5意味します。
裏山でも AnT ( Anaerobic Threshold )、 LT 、スレッショルド( "5 Zone Intensity" でいうところの Zone3 )を超えることはほとんどありません*6*7。
以上、「ひたすらスローに」という言葉は、適当だけど適当ではない、についての説明でした。
https://x.com/Alan_Couzens/status/1488891134466084864
gyazo.com
Training for the Uphill Athlete: A Manual for Mountain Runners and Ski Mountaineers
Fig. 5.1 Heart Rate Versus Lactate in Low Aerobic Capacity Athlete
gyazo.com
Fig. 5.2 Heart Rate Versus Lactate in a Well-Trained Athlete
gyazo.com
*1:「いま、足があるところに集中、いまに集中」 https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2025/01/14/113247#%E3%81%84%E3%81%BE%E8%B6%B3%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%AB%E9%9B%86%E4%B8%AD%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%AB%E9%9B%86%E4%B8%AD
*2:見るべきは「腕時計」じゃなくて走っている「この道」ですし、呼吸は「見る」ことなく「聞く(感じる)」ことができます
*3:このときの呪文は「まる一日走れるくらいのペースで(走ったことないけど)」です
*4:呪文は「行って帰って来られるペースで」です
*5:呪文は「30分だったら我慢できるペースで」です
*6:裏山が「ひたすらスローに」ではなくて「スローに」なのは、ときどき AeT を超えて Zone3 に入ってしまうことを意味しています。斜面が難しいと簡単にそうなってしまいます
*7:いま僕は3~4時間のランニングで、 AnT( Zone3 )をだいたい合計で30分弱使うことができます。キリアン・ジョルネは100マイルのレースで2時間以上維持できるそうです。ニルス・ファンデルプールもオリンピックの準備期間にはスレッショルドを2時間を超えて維持していました。