もし若い頃の自分に音楽業界のアドバイスができるなら、いつも自分のビートで歩け、と言うだろう。
特にジャズというジャンルは歴史に大きく依拠していて、ジャズ界の人たちやジャズ警察の人たちは歴史に重きを置いている。彼らは、あなたが自分らしく、現在を生き、未来を切り拓くことよりも、歴史を重視する傾向がある。とにかく歴史がすべてなんだ。まるで、歴史をすべて知らなければ、今この瞬間に音楽を奏でる資格すらない、みたいな感じさえある。僕は若い世代に自分らしくいる許可を与えたいと思っているけど、それと同時に、歴史を尊重し、理解し、それに縛られないようにしている。それがすべての核心なんだ。
最初に始めた頃は、とにかく一番になりたかった。みんなを打ち負かしたかった。自分は君たちより上だって思ってた。若いときって、だいたいそういうものだろう。ほかのミュージシャンを唸らせることが全てだった。
自分の音楽が人々に何をもたらすのか分かった瞬間、視点は大きく変わると思う。“君の音楽があったから自分を傷つけずに済んだ”とか、“君の音楽のおかげで息子が生まれた”とか、“君の影響でピアノを始めた”とか、そんな言葉を数多く受け取ってきた。
そういうの全部が、つまり答えなんだ。僕は誰かの人生のサウンドトラックであり、人々にインスピレーションを与えている。その本質を理解した時、もうそれが音楽をやる理由になるんだよ