釜本雪生+くぼうちのぶゆき編著「テキストサイト大全」(ソフトマジック)
今更という感じもしたが、『ウェブログ・ハンドブック』の訳者あとがきを書くために資料として買って読ませてもらった。本書で取り上げられているサイトには巡回先でないものも多かったので、逆に新鮮でもあった。
本書が出てまもなく本屋で立ち読みしたときは、正直なんじゃこりゃと思ったものだが、改めて読んでみると、意外にちゃんとした内容になっていると思った。それは「21世紀の町人文化」というテキストサイトの位置付けにも出ているし、内容もそこそこ網羅的だと思う。ただ本書では、テキストサイトを主に日記系としており、インタビューなど見ると個人ニュースサイトは別物と扱われているのは少し意外に思えた。
初めて本書を読んだとき嫌だったのは、ネゲットという言葉が頻出するいるところで、それ以外にも全体的に、実際にウェブサイトを作っている人にしか通じない狭い本だなと思った(前述の通り、その評価は少し修正された)。でもさぁ、そんなにネゲットしたいかね。ワタシのサイトなんか、ファンレターみたいなメール自体ほぼ皆無なのだが。そうした意味で、「昼のWeblog、夜のWeblog」という言葉を、本書を読んで連想せずにはおれなかった。
いま彼の地で代表的といわれるなWeblogは専門家が自分の専門について毎日書き記すような類のもの.レッシグとか.過日のWWW2003の論文では「Personal Knowledge Publishing」という大枠の中にWeblogを位置づけるものがあったが,まさにそういう感じなのだろう.ならばWeblogがジャーナリズムの革命だ!と叫ばれたのも納得できなくはない.そう,Weblogは自分の本業,昼の仕事を世界に開くための手段だったのだ.これを「昼のWeblog」と呼ぶことにする.翻って日本では,インターネットは夜の領域に属するものではなかっただろうか.本業から帰ってきてその日にあったことを認める,そうするとそのコンテンツは本業も趣味も生活も渾然一体のものになる.それが日記であって,Weblogが輸入されてきてもやることは同じ,Moblogでも同じ(認める時間は変わるかも).これを「夜のWeblog」と呼ぶ(夜の日記でもいいけど).
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ここは Rebecca Blood による『Weblog Handbook: Practical Advice on Creating and Maintaining Your Blog』の日本語訳である『ウェブログ・ハンドブック ブログの作成と運営に関する実践的なアドバイス』のサポートページです。
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