copy and destroy

catch and eat

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via http://www.billverplank.com/Lecture/

それは今から10年ほど前、あるデザインに関する国際会議のセッションでのこと。一人の初老の男性がステージ左手から登場し、壇上に置かれていたOHP(オーバーヘッド・プロジェクター)に近寄り、その横にドカっと腰を下ろしました。彼は、おもむろに、透明のOHPシートに黒のマーカーで「直書き」しながら、話し始めたのです。

何枚ものOHPシートが、即興的なイラストで埋められ、説明がなされていきます。インタラクション(相互作用)のデザインとは何か? そこでデザインされるべき道具とは? 語られていく言葉と描かれる図解はきわめて的確で、あたかも即興的に見えながら、実に周到に準備されている(彼の頭脳と身体の中に経験的に蓄積されている)ことは明らかでした。わずか20分ほどの短いプレゼンでしたが、いまだにその記憶は鮮明に焼き付いています。

この見事なプレゼンを行ったのは、ビル・バープランクという研究者/デザイナー。マウスやGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)の研究に草創期から携わり、今から数十年も前にスタンフォード大学で「ビジュアル・シンキング(視覚的思考)」という概念の研究実践にも関わっていた人物です。

昔、自分がもし独房に入れられたら、やはり運動しないといけないな、と思ったことがある。でもその独房が狭くて、棺桶状の、立っているだけのものだったら、と考えた。それでも運動はできる。体は動かせなくても、体の各部分でリキんだりゆるめたりを繰り返せば、棺桶状の独房の中でも運動はできるぞ、と考えていた。

『蟹工船』が小説として現役のころには、革命という言葉が生きていた。でもその到達点であるはずのソ連やその他の国々が、ことごとく制度的に腐って崩壊してしまったからには、歴史は繰り返せない。

でも昔と違ってモラルが崩壊しているいまの世の中では、根本から人を動かす言葉は、どこを探しても出てこない。

積読日記 #randomreading 2016年2月

2016年2月、買い散らかした本。積み散らかしたい本。(読書ノートより)

買い散らかした本

  1. 思考の整理学
  2. 遠野物語 付・遠野物語拾遺
  3. 日本の昔話
  4. ゲバラ日記
  5. ロウソクの科学
  6. 要約世界文学全集1
  7. 世界文学リミックス
  8. M&A入門
  9. 会社分割
  10. イワン・デニーソヴィチの一日
  11. ポケット・アトラス 世界地図帳
  12. 仕事がはかどる JavaScript 活用術
  13. 会社法の仕組み
  14. ハックルベリイ・フィンの冒険 新潮文庫
  15. ハックルベリー・フィンの冒険 上下 岩波文庫

8冊、ブックオフで108円。2冊、アマゾンで中古。

積み散らかしたい本

  1. 考える/分類する
  2. 進化論の射程
  3. 過去を復元する 最節約原理、進化論、推論
  4. 歴史・レトリック・立証
  5. 歴史を逆なでして読む
  6. シベリア抑留1450日
  7. 「分ける」こと「わかる」こと
  8. パタゴニア
  9. ソングライン
  10. 世界大地図帳 七訂版
  11. 日本語大辞典
  12. ハックルベリー・フィンの冒険 光文社古典新訳文庫
  13. ハックルベリー・フィンの冒険 角川文庫
  14. ハックルベリー・フィンの冒険 ちくま文庫
  15. マレー諸島
  16. 熱帯の自然
  17. カタロニア讃歌

乱読日記 #randomreading 2016年2月

2016年2月、読み散らかした本。(読書ノートより)

  1. 人口論
  2. 本の本(book on book)
  3. エッセンシャル・マクルーハン「グーテンベルクの銀河系」
  4. 大陸と海洋の起源 上
  5. 系統樹思考の世界
  6. ロウソクの科学
  7. 21世紀のポップ中毒者
  8. 世界文学リミックス
  9. 乱読のセレンディピティ
  10. 分類思考の世界
  11. 要約世界文学全集1
  12. ゲバラ日記(ボリビアン・ダイアリー)
  13. イワン・デニーソヴィチの一日
  14. 会計学のススメ
  15. 会社法の仕組み
  16. ハックルベリイ・フィンの冒険
  17. ルネサンス文化史
  18. 思考の整理学

18冊読み散らかして(内2冊は前月より継続)、読了7冊。

むしろ従者だ。

しかし駐車場まで歩いて乗車の準備を済ませ、そして目的地に着いてまた駐車場へ車を停める手間と時間を考えると、最初から歩いて行くのと実は5分と変わらなかったりする。ならば細切れにされたその行動を、歩いてひとつなぎにすることで、時間の主権を自分の側に引き戻すことが出来るのではないか。

このとき確かに車は便利だけれど、駐車の手間によって完全に車に主権を奪われている。操作をしなければならない運転手のほうが、むしろ従者だ。

2008/03/28

シンポの中で個人的にとても興味深かったのが、ギーク(Geek)コミュニティの参与観察を行った学生の発表でした。ミニブログの「twitter」やウェブカメラで簡単にストリーミング中継ができる「Ustream」などの道具を駆使しながら離合集散するギークたち。もはや、ブログでもSNSでもなく、さらに半歩も一歩も進んだ新しいツールを自らカスタマイズし、欲望の赴くまま様々な開発プロジェクトに加わっていくその姿は、確実に新しいコミュニティへの感覚が育っているのだということを、今さらながらに感じさせてくれます。

サン・ラ、俺的ベスト3

http://taizooo.tumblr.com/post/138854164910
taizooo.tumblr.com
The Paris Tapes 1971

The Paris Tapes 1971

The Antique Blacks

The Antique Blacks

Cosmic Tones for Mental Therapy

Cosmic Tones for Mental Therapy

CDとかアナログ盤は無い。MP3はある。

真っ先に思い浮かんだのは、小松左京のある短編小説でした。太陽の異常活動によって破滅した地球を逃れ、すべての生物種の遺伝情報や凍結DNAサンプル、全人類一人ひとりの記憶情報などを一切合切バックアップ・コピーした宇宙船。いつか地球と似た惑星にたどり着き、そこで再び生態系を「解凍」する日を夢見てあてどもなく宇宙を進む……という設定です。その中でただ一人、「生身」の人間として活動する艦長が物語の主人公なのですが、要するに彼は、いつの間にか生態系の去就を左右する「能力」を手に入れ、それを保全管理(マネージ)すべき「責任」を負わざるをえなくなった我々人類そのものの象徴といえるのでしょう。

この時代、地球は有機サンプルとデータに変換された全人類を乗せて宇宙を航行する圧縮情報移民船と化していた。しかし非常に残念ながらブラックホールの回避に失敗し、惑星まるごとの崩壊の危機に見舞われる。ここでただ一人の紳士Aは非合理的で破れかぶれの人間らしい非合理的な方法を人類消滅から救う最後の手段として思いつく。それは、あらゆる有機体サンプルを様々な方位に撃ち出し、情報化生命は電波として空間に放流するというものである。

ゴルディアスの結び目 (角川文庫)

ゴルディアスの結び目 (角川文庫)

なぜ最初の段階で手を使うのか、自分のなかでは理由ははっきりとしている。原稿を書くときに準備もなくパソコンの画面に向かったのでは、せいぜい自分の小さな内面くらいしか出てこないからだ。そんなものを縦に掘りこんでいっても意味はなく、まずは手で基になるものを書いて自分の字を目で見ることで、初めて書く内容に対して責任と手応えを持つことができる。科学的なことはわからないけれど、パソコンの画面に現れる活字から受けるフィードバックと、ボールペンで紙に描かれる直筆から受けるフィードバックとでは、そのときの脳の使い方が異なっているように思えて仕方がない。

本書はシステム(原題では人工物)について、その可能性と本質について論じたものだ。本書で定義される人工物とは人間が何らかの恣意(しい)をもって構築したものすべてである。すなわち工学的なマテリアルやシステムはもちろんのこと、経済や企業などの特定の目的をもつ組織も含まれ、

石のスープ

旅人が、ある村へとやって来ます。お腹を空かせた彼は、1軒の家のドアをたたき、食事をさせて欲しいと頼むのですが、「この村は貧しくて他人に与えるものは何もない」と無下に断られてしまいます。  一計を案じた旅人は、「自分は魔法の石を持っている。それを使うと美味しいスープをつくることができるので、鍋だけでも貸してくれないか」と再び頼み込み、なんとか鍋を貸してもらうことができます。そして今度は別の家へ行き、「魔法の石はちょっと力が弱まっているから、塩を少しだけ加えたら美味しいスープになるのだが」と頼み、さらに別の家々から少しずつ材料を提供してもらおうと歩き回ります。  風変わりな旅人の振る舞いを聞きつけた村人たちが次第に集まり、徐々に様々な材料が持ち寄られ、いつしか村人たち総出で石のスープづくりを楽しむようになっていきます……。

飢えた旅人(修道士とも)が集落にたどり着き、民家に食事を求めて立ち寄ったが、食べさせるものはないと断られてしまった。 一計を案じた旅人は、路傍の石を拾うともう一度民家にかけ合った。「煮るとスープができる不思議な石を持っているのです。鍋と水だけでも貸してください」 興味を持った家人は旅人を招き入れた。旅人は石を煮始めると「この石はもう古くなっているので濃いスープになりません。塩を加えるとよりおいしくなるのですが」と説明した。家人は塩を持ってくる。 旅人は同じようにして、小麦と野菜と肉を持ってこさせた。 できあがったスープは見事な味に仕上がっていて、何も知らない家人は感激してしまった。旅人はスープのできる石を家人に預けると、また旅立っていった。

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