via http://ktymtskz.my.coocan.jp/S/physic/phi11.htm
テクノロジーとは
まず第一に、自然界に最初からあるわけじゃなくて、ひとがつくった、ということ
第二の特徴。それはヒトの生まれながらにしてもつ能力をひろげたり、強めたりしてくれるということ。
科学、工学、テクノロジーの区別は明確ではない
「それって、テクノロジーですよね」みたいなことを言うし、だいたいにおいてテクノロジーっぽさは誰かと共有することが出来るけど、それがなにを意味しているのかだいたい誰もわかっていない。ことばがイメージに先行する。よくわからないけどもテクノロジーは科学と工学の間やその周辺に存在している。
科学と工学の話
人類は電気がなんなのか理解する前にそれを利用し始めた。ライデン瓶に静電気が貯められることが発見されてそのあとに、フランスのノレ神父はたくさんの人を並べて1マイルの環をつくり、その環をライデン瓶のプラスとマイナスでつないだ。何百人もの人たちが電気ショックで吹っ飛んだ。
最初の大西洋海底ケーブルが施設されたのが1858年、ダーウィンの「種の起源」の発表が1859年
マックスウェル「電磁場理論」、1864年
人類は電磁気学もなにも知らないうちに電信線で大西洋をつないだ。一番最初に莫大な費用をつぎ込んだ電信線はわずか数時間の通信で解けてしまった。科学は工学を後追いしている。このことを忘れてはいけないと思う。
実践が理論に先行する。
テクノロジーとしての「ことば」
テクノロジーにどんなものがあるのかについて話をしよう。まず第一にあげたいのは「ことば」だ
ことばだって立派なテクノロジーだ。ことばには人工物っぽいところがある。たいていのことばは、いつの間にか使われるようになったものなので、特定の作者がいないように思ってしまう。
ことばはキミが新しいことを考えることを可能にしてくれる
グリックの「タイムトラベル」によると、時間は過去から未来へと流れる、と、強く意識されるようになったのは、H.G.ウェルズの「タイムマシン」の影響が大きかったそうだ。そもそもタイムトラベルという語は「タイムマシン」の主人公にたいする呼び名、「タイムトラベラー」が由来だったりする。タイムトラベルという概念の影響は大きくて、科学も哲学もそれから逃れられなかった。H.G.ウェルズ自身ものちのコメントで、「タイムマシン」の小説をどう構想したのかについて問われたときに、自分自身の思考がタイムトラベルという概念に書き換えられてしまっていて、その当時の自分には戻れない、みたいなことを言っていたらしい。
気分がことばを選ぶということはことばが気分を生むということでもあります。ことばにはそういう機能がある
ことばがイメージに先行する。このことを忘れてはいけないと思う。
だからキミは使えることばを増やさなければならない