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今週末の良かったこと

キンドルを立てる

Kindel をスタンドに立てて読んでいる。会社では調べ物をするのに Kindle for PC を使っていてなぜか読みやすい気がしていた。ひょっとして手に持たないほうが読みやすいのでは? ということで試している。Kindle 電源ボタンが縦に持ったとき下側についているのでスタンドに立てると勝手に電源オフしたりオンしたりする。そんなわけでスタンドに横置きしてみた。

こうなってくると Kindle を二枚立てたくなってくるし、物理的な本もスタンドに立てたくなってくる。

プラグマティズム入門 伊藤邦武


宇野重規「民主主義のつくり方」に続いて伊藤邦武「プラグマティズム入門」を読んでいる。一転して今度は「哲学」という切り口で真正面から書かれているのでちょっととっつきにくかった。プラトンもデカルトもロックも知らないので。まあ哲学全体を知るのは気が向いたときに追々ということで、くらいのスタンスでザーっと読んでいる。

「プラグマティズム入門」は全体が3章構成で、その第1章が「源流のプラグマティズム」でパース、ジェイムズ、デューイについて書かれている。ここについては「民主主義のつくり方」でだいたい掴んでるのでへこたれないで読みつないだ。

プラグマティズム入門 (ちくま新書)

プラグマティズム入門 (ちくま新書)

  • 作者:伊藤邦武
  • 発売日: 2016/01/22
  • メディア: Kindle版

「プラグマティズム入門」、巻末にある「プラグマティズム入門のための文献」だけでも価値があると思う。

「ソーシャル」とは「社会」を意味するものではないし「共同体」とも異質なものである

知らないことについては同じことが書かれている別々の本を何冊か読むこと、というのがインターネットの彼方にて初学者の掟として記されているけども、まさにそのとおりで、「プラグマティズム入門」を読んだおかげで「民主主義のつくり方」、というか宇野重規サンのスタンスがよく見えるようになった。

宇野サンは政治、政治哲学、政治思想史の人で「民主主義」(広義における)に焦点を当てていて、それを理解する道具としてプラグマティズムを捉えている。プラグマティズムには「民主主義」「習慣」そして「ソーシャル」という考え方が含まれている。

この「ソーシャル」が含まれているところが凄くって、「民主主義のつくり方」は2013年の本なんだけど全然古びてなくって、ソーシャルネットワークの核心に迫るところがある。


第3章 「習慣の力」民主主義の習慣 より

この場合の「ソーシャル」とは、漠然と「社会」を意味するものではない。まして「共同体」とは完全に異質な社会的関係性を示している。前提にあるのは個人化のベクトルであり、いったん完全に原子化した個人を組み合わせ、モジュール化することが目指される

知識、信念、そして習慣は社会的なものである。ブラグマティストたちはそのことを繰り返し説いたが、このような意味での「社会的なもの」こそが、現代における「ソーシャル転回」にいう「ソーシャル」にもっとも近いのではないか

このようなテクノロジーによって生み出される人と人との関係性が、どのようなものになっていくかはまだ見通せない。行き着く先はユートピアかもしれないし、ディストピアかもしれない。

民主主義のつくり方 (筑摩選書)

民主主義のつくり方 (筑摩選書)

  • 作者:宇野重規
  • 発売日: 2018/09/21
  • メディア: Kindle版

行き着く先はユートピアかもしれないし、ディストピアかもしれない。

そして、今週末のプレイリスト

一曲目はホセ・フェリシアーノ "golden lady" 。ホセ・フェリシアーノかスティービー・ワンダーか迷ったけど、心のベストテン第一位はこっちだった。

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