雨を避けて小瀬へ
一瞬降った雨を避けて、ちょっと遅れて小瀬へ向かった。甲府 vs 徳島 ホーム小瀬 1-3 敗戦。
ヴァンフォーレ甲府は、先週、篠田善之監督との契約を解除した。この試合から大塚真司コーチが指揮を執ることになった*1。監督交代からわずか一週間だったけどもこの試合の前半で甲府は明らかな変化を見せた。初先発した中山陸と、そして荒木翔、アダイウトンがバックスタンドの目の前で見せたその連動は素晴らしいものだった。そしてその流れの中から三平和司の素晴らしいゴールで先制した。前半は完全に甲府のものだった。
後半、甲府はまったく違う姿を見せた。ちょっとした、しかし致命的なミスから失点、そして失点、それでも取り返すべく圧力を高める中、ダメ押しの失点。堪える敗戦となった。
簡単に「ダメだった」とは言えない。良いところはたくさんあった。たった一週間*2で大きな変化を見せた。絶対ここから立ち上がる*3。試合終了の笛が鳴ったあとゴール裏はずっとチャントを歌った。負け試合ではさっさと引き上げるバックスタンド住人だけど、背中越しに『すべては』を聴きながら、「まだまだこれからだ、まだまだこれからだ」と呟きながらスタジアムを後にした。
この季節の、だんだん様子を変えていくスタジアムが好きだ。一試合でも多く、勝利の星が夜空に輝きますように*4。
インターネットの人、高尾へ
インターネット、甲府から八王子を経由して高尾へ。
中央本線を八王子あたりまで行くと視界が開けて「東京は真っ平らだ」と思うけども、二駅戻ると高尾は山の端にあって馴染のある風景になる。『ベスト・オブ・ザ・イヤー』*5にも参戦してもらっている tomoyayazaki クン*6のコーヒーショップに立ち寄った。はずかしいので特にお知らせもせずに向かったのと、日頃の行いが悪いのでやっぱり引きが弱く、tomoyayazaki クンには会えなかった。けれどもコーヒーは美味しかった。
そんなコーヒーとレモンケーキの様子です。
インターネットの人、三鷹へ
インターネット、甲府から八王子、高尾を経由して三鷹へ。
三鷹市芸術文化センター、フランチェスコ・トリスターノのピアノ・リサイタルへ。5月の柴田俊幸とアンソニー・ロマニウクのデュオ・リサイタル*7以来だった。駅から1kmくらい歩く。東京は今年一番の暑さで真っ昼間の歩行は命に関わると思った。ホールに着くとたくさんの人たちが開場を待っていた。アウェイ感が満載だった。
事前にプログラムが公開されていたので、J.S.バッハのフランス組曲、グレン・グールドのを Spotify で一週間聴きまくって予習して臨んだ。フランチェスコ・トリスターノは自分自身のレーベルを発足していて最新のアルバムがこのフランス組曲だった*8。ストリーミングにも bandcamp にもない。しょうがないのでグレン・グールドのを聴いたという失礼な、しかし豪華な譲歩である。他にはキース・ジャレットの演奏したフランス組曲*9もある。
グレン・グールドはバッハを現代に蘇らせた。しかもポップな姿で。トリスターノのフランス組曲は、それがさらに鮮やかにスピーディーで、素早いフレーズでは跳ねてまるでジャズだった。バッハは踊れる。
フランス組曲は No.2 が一番好きなんだけど、トリスターノは順番を入れ替えて、 No.1、No.4、No.2 の順番で演奏した。トリスターノも意図して No.2 をクライマックスに持ってきたのだろうと思ってちょっと嬉しかった。この感情は共感？
アンコールの一曲目ではアルバム On Early Music の Toccata を演奏した。2022年に最初にトリスターノを発見したときの曲だった。「古楽」が現代と地続きだと知る、そのきっかけになった曲だ。プログラムにはなかったから、生で聴けてすごくうれしかった。
ピアノはヤマハだった。上から弦を直接叩いてた。ペダルを蹴ってビートを刻んでた。ピアノは打楽器だった。
*1:DON'T PANIC! - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/07/02/172022
*2:正確には、オフ明け火曜日から前日金曜日までの実質4日間
*3:三平のケガが心配だけど
*4:七夕だった
*5:2023 Advent Calendar 2023 - Adventar https://adventar.org/calendars/9039
*6:tomoyayazaki（@tomoya_yazaki）さん / X https://x.com/tomoya_yazaki
*7:今週末の良かったこと(ローズ・ピアノ直撃、ホーム敗戦とアウェイ勝利、裏山二連発) - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/05/07/175620#52-%E6%9C%A8%E6%9B%9C%E6%97%A5-%E4%BC%91%E6%9A%87%E5%89%8D%E6%97%A5
*8:Bach The 6 French Suite / Francesco Tristano J.S.バッハ：フランス組曲（全6曲）／フランチェスコ・トリスターノ | キングインターナショナル https://www.kinginternational.co.jp/genre/kkc-120/
*9:全曲、チェンバロでの演奏
