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日記の練習です。

ジャン=ポール・サルトル『フッサールの現象学の根本理念』、ベイクウェルがいうには「現象学を紹介する文章としてもっとも読みやすく、そのうえもっとも短い作品」

https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/08/27/180726#f-101731f7

サルトルもフッサールも、縁もゆかりも無いんだけど、気まぐれに読んだサラ・ベイクウェル『実存主義者のカフェにて』がきっかけだった。国立国会図書館デジタルコレクションで『フッサールの現象学の根本理念』を発見した。サルトル全集 第11巻だった。2段組だけどたったの4ページだ。

見つけたからには読むよね、ということでザーっと読んだ。なに言っているのかわからないところの方が多いけども、サルトルの文章はキレがある。日本語版なのでそれが原著に由来するのかそれとも翻訳に由来するのかわからないけども。俄然、サルトルの書く文章にも興味が出てきた。

「彼は彼女を眼で食べた」[喰い入るようにみつめるという意味の日常語]。こうした句やその他多くの表徴が、認識することは食うことだという実在論(リアリズム)と観念論(イデアリズム)とに共通の錯覚を、十分示している。フランスの哲学は、百年のアカデミスムをへて、なおまだこの段階にある。われわれは誰もみな、ブランシュヴィックや、ラランドや、メイエルソンを読み、<精神=蜘蛛〉 (L'Esprit-Araignée) が物を蜘蛛の巣のなかにひっぱりこみ、白いよだれでつつみ、ゆっくりと呑みこみ、自分自身の血肉に化するものと、思いこんだものだ。机とは、岩とは、家とは、何か?《意識内容》の或る集合体、それらの内容の或る秩序である、と。 おお、なんという栄養消化の哲学であることか!しかしながら、これほど明白なことは何もないものと思われていたのだ。

サルトル全集 第11巻 | NDLサーチ | 国立国会図書館
サルトル全集 第11巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
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