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今週末の良かったこと(恋い焦がれ待ち焦がれたホーム初勝利、花粉症でダウン、「すべて」と「存在する」に絡め取られる)

土曜日、甲府 vs 群馬 ホーム 小瀬 4-1 勝利。

恋い焦がれ、待ち焦がれたホーム小瀬での勝利。ゴール裏は青赤の帯と「闘え、ここは俺たちの夢叶う小瀬」の幕一枚*1。コロナ禍、天皇杯、ACLと来て、本当に甲府のゴール裏はすごいと思う。なにより「引き」「抜き」がカッコイイ。ドラムを抜いて手拍子だけとか、手拍子抜いて声だけとか、ちょっとカッコ良すぎる。シビレル。「粋」だと思う。「引く」「抜く」っていうのはとても勇気がいる。選手がピッチで勇気とかそういうものを示しているように、スタンドもそういうものを示してると思う。

甲府は、河田*2*3、渋谷*4、神谷*5、井上樹*6をケガで欠いていて、この試合では、ベンチメンバーにはユースの宮下*7が、そして左サイドバックには関口が入っていて、荒木翔と小林岩魚*8はベンチメンバーにも入っていなかった。どう考えてもスクランブルだった。なにがなんでも勝つしかない、そういう試合だった。

午前中、休日出勤で、急いで帰って来て、ママチャリで爆走して小瀬にギリギリ到着した。ちょっとだけ自宅で DAZN 観戦なんて気持ちもなくはなかったけど、そんなのぶっ飛ばして駆けつけて良かった。帰りは気分良くユルユル帰って来た。勝った試合の帰り道は最高。

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日曜日、花粉症でダウン。今年はヒノキ花粉の症状が重くて、3月の終わりからずっと週末ダウンしている。平日は大丈夫なのに、休日にダウンする、ということはやっぱり心構え的な、メンタルの影響はあるのかな?と思う。

今朝、そんなことと全然関係なく「差異」というキーワードで、自分のアーカイブを漁っていたら、先見日記の赤瀬川原平サンの引用を発見した*9

心理的といった方がいいのか。 電話だ、と思い、まず心理的に身構えるわけだが、同時に呼吸や発声の器官も急きょ用意をはじめるらしい。その微妙な変化で咳や鼻づまりも働きはじめる。アレルギーはその微妙な差異のところに潜んでいるらしい。

先見日記 Insight Diaries

で、「差異」の話。『入門!論理学』もいよいよ終盤に入ってきて、「すべて」と「存在する」の推論、の章に入っている。「すべて」と「存在する」は、「全称」と「存在」のことで、「全称記号」は "universal quantifier" 、「存在記号」は "existential quantifier" と呼ばれている。

これは哲学の「ある」と「である」の話*10でもあり、「普遍」と「個別」の話でもあり、「無限」の話*11でもある。

またこれは、昨年末から読んでいた、アルマン・マリー・ルロワ『アリストテレス 生物学の創造』の「自然に切れ目を入れる」だったり、野矢茂樹『語りえぬものを語る』の「分節化されている世界」だったり*12、ゲオルク・ジンメルの「同調化」と「差異化」という2つのベクトルの話*13*14だったりもする。

*1:https://twitter.com/Bee_Yaah/status/1781616474865725509

*2:河田晃兵選手の負傷について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523844

*3:河田晃兵選手の負傷について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523769

*4:渋谷飛翔選手の手術について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523846

*5:神谷凱士選手の負傷について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523834

*6:井上樹選手の負傷について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523823

*7:[ヴァンフォーレ甲府U-18所属]宮下翔選手、トップチーム2種選手登録のお知らせ | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523837

*8:小林岩魚選手の負傷について | ヴァンフォーレ甲府 公式サイト https://www.ventforet.jp/news/team/523845

*9:https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2015/07/21/175257

*10:命題論理と述語論理、存在と全称、"A is ~" と "~ is B" - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/04/17/085414

*11:野矢茂樹『「論理哲学論考」を読む』、第7章「要素命題の相互独立性」、第8章「論理はア・プリオリである」、第9章「命題の構成可能性と無限」をずっと行ったり来たりしている。 https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/03/22/180412

*12:「自然に切れ目を入れる」という言葉*2と「分節化されている世界」という言葉*3が繋がってしまって、 https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/12/18/174446

*13:スカートの丈。ネクタイピン。紋付袴の柄。ちょっとした違いの中にこそ私の姿がある - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/10/27/181032

*14:今週末の良かったこと(読書復活なるか、ゲオルク・ジンメル、ギリギリでプレーオフ圏内に滑り込む) - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/10/30/172931#%E5%8D%8A%E8%A2%96%E9%95%B7%E3%82%BA%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%81%B8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%BE%8C

無印良品 ジュート マイバッグ

日記の練習です。シットをドロップした話です。

ジュート マイバッグ(A6) | 無印良品
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無印良品 ジュート マイバッグ A6 299円。ぎっちり積読山脈を詰め込んでコールマンのウォーカー33Lにそのまま入った。いままでバックパックにむき出しで詰め込んでて、歩き回るたびに暴れてボロボロだったから、ちょっとマシになった。バックパックはクルマに置きっぱなしにして、このバッグ持ってモスバーガーとかに寄れる。無骨なバックパックを店内に持ち込まなくても良くなる。良い。

歩く積読山脈がここに完成した。

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引用元はこちら。

上のツイートから受ける雰囲気でも*1、下の無印良品のページで見ても*2、なんかオシャレな意識高めで、自分にはまったく縁が無さそうだけれど、意外なところに良いものがあるのだなあ、やってみないとわからんなあ、と思った。

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*1:そのあとのこの方のツイートで意図が違うところにあるのだよという弁明?があった / (晴れた日の本連れご機嫌ピクニックというより、リュックに詰め込めない本たちの限界運搬方法です) https://twitter.com/nsakaty/status/1781297457722515910

*2:この商品紹介だったら自分は絶対買わなかったと思う

日記の練習です。

なんも理解できていないときの方が饒舌に語ることができて、ちょっとずつわかってくると途端になにも言えなくなるヤツ、いまコレです。

ゆっくり急げば、たくさんのそれにヒットする

日記の練習です。

すでに10年以上前の映像*1*2なんだけど、これが自分にとっての血肉というかあるべき姿みたいになっている。という話を書きたかったけど、書けないので貼っておく。

www.youtube.com

scrapbox.io

ここで言っている "1/2 speed" っていうのは「ちんたら滑る」*3っていう意味なんだけど、それは昨今、インターネットで言われている「スロー」*4*5というのとはちょっと違っていて「ゆっくり急げ」*6、もしくは「一直線に最短距離をいく速さ」ではなくて「支離滅裂にあっちこっちへ猛スピードで動きづづける速さ」*7のことを指す。

この話をなにに繋ぎたかったのかというと、積読山脈と読書の話について、なのでした。それについてはまた今度(予定は未定です)。

*1:カクカクしていて時代を感じさせるけど、逆にメロウな感じになっていて、チルな感じの BGM とピッタリで、さらに自分にとっての座右の銘みたいになっている

*2:ゲレンデの縁を越えてバンクに当て込むとき、低木の枝をポキポキいわせているシーンが最高なんだけど、伝わったらウレシイ

*3:「ちんたら」の語源は鹿児島にあった! (知恵の森文庫) | わぐりたかし |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/433478741X

*4:■ - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/08/18/092436

*5:■ - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/10/06/172250

*6:ゆっくり急げ - taizooo https://scrapbox.io/taizooo/%E3%82%86%E3%81%A3%E3%81%8F%E3%82%8A%E6%80%A5%E3%81%92

*7:現在地から目的地へ一直線に最短距離をいく速さと、支離滅裂にあっちこっちへ猛スピードで動きづづける速さ - taizooo https://scrapbox.io/taizooo/%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E5%9C%B0%E3%81%8B%E3%82%89%E7%9B%AE%E7%9A%84%E5%9C%B0%E3%81%B8%E4%B8%80%E7%9B%B4%E7%B7%9A%E3%81%AB%E6%9C%80%E7%9F%AD%E8%B7%9D%E9%9B%A2%E3%82%92%E3%81%84%E3%81%8F%E9%80%9F%E3%81%95%E3%81%A8%E3%80%81%E6%94%AF%E9%9B%A2%E6%BB%85%E8%A3%82%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%A1%E3%81%93%E3%81%A3%E3%81%A1%E3%81%B8%E7%8C%9B%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%A7%E5%8B%95%E3%81%8D%E3%81%A5%E3%81%A5%E3%81%91%E3%82%8B%E9%80%9F%E3%81%95

命題論理と述語論理、存在と全称、"A is ~" と "~ is B"

日記の練習です。

『入門!論理学』、「すべて(全称)」と「存在する(存在)」が出てきて、これを「命題論理」に対して「述語論理」と呼んで、「あ、『述語』ってそういう意味か」という気づきがあった。


「『すべて』と『存在する』の推論」p.194 より

私のアンパンを食べた者がいる。
私のアンパンを食べた者には天罰が下る。
だから、天罰の下る者がいる。

「『すべて』と『存在する』の推論」p.199 より

F であるものが存在する。
F であるものはすべて G である。
だから G であるものが存在する。

「F であるものが存在する」:存在文
「すべてのものが G である」:全称文

じゅつご【述語】
(1) 「何はどうである」の「どう◁する(なる)」「どうである」に当たる語で、表現主体が取り上げた事柄に関して、その動作・作用や性質・状態などについて何らかの判断を表すもの
⇒主語・客語
(2) 論理学で賓辞・繋辞の総称

主語と述語、主辞 "subject" 、賓辞 "predicate" 、繋辞 "copula" 、S-P - taizooo

「A は B である」: A is B :「対象」(主語、主辞)と「述語」(賓辞と繋辞)

論理ってもしかして "be" ?
「いる」「ある」「存在する」(this is a pen)と、
「である」(S is P)

https://twitter.com/taizooo/status/1780907995473629558

オー、すごいわかってしまったかも(たぶん気のせい)

https://twitter.com/taizooo/status/1780908199832682581

"A is B" の "A is ~" と "~ is B" 。どうもこの気づきは、パルメニデス、プラトン、そしてアリストテレスまで巻き戻るらしい。

日記の練習です。

『入門!論理学』、ド・モルガンの法則の証明から始まって、いろいろな命題、平叙文つまり見た目ごく普通の文の証明をしてきたんだけど5章 P.165で「ここまでいくつかの証明を見てきました。もうこの本では証明はでてきません」「別に証明の達人になることが目標ではありませんから、細かいところは忘れてしまってけっこうです。」と、盛大にハシゴを外されてズッコケた。

証明、面白い。

証明というか論理学、面白い。

論理学にはスポーツ的なものを感じる。もともとの資質もあるかもしれないけれど正しくトレーニングすれば必ず上達する(ように見える)。こう来たらこう行くみたいなパターンが垣間見れて、すごくフィジカルな行為に思える。世にいう教養とかそういう、生涯で築いた文脈とか人脈みたいな繋がりとかお構いなく、だれもが公正・公平に同じスタート地点から始められる世界に見える。開けていて風通しが良い。

この感じが、ウィトゲンシュタインが言っていた「ア・プリオリな秩序」の現れなのかな? とか適当なことを言っておく。適当でも書いておけば、誤解であればあとで恥ずかしい思いをするだろうし、核心だったなら「先見の明あり」って威張れるだろう。

今週末の良かったこと(片や、書見台とテーブルに釘付け、片や、山は笑い膝も笑う)

書見台に『入門!論理学』をくくりつけて、ノートと「とりかえしがつくシャープペンシル」*1で命題論理を解いていた。

( A ではない) ではない) かつ B

とか、

B ではない、 A ならば B ⇒ A ではない
(否定式)

とか、

A または B 、 A ならば C 、 B ならば C ⇒ C
(「いずれにせよ論法」:正式な推論規則としての名前は知らない)

をノートに書いて証明していた。せっかく「とりかえしがつくペン」を使っているのにいつものクセで「あ、間違った」とか思うより先に文字の上からガーっと塗りつぶしてしまう。ハッと気がついて慌てて消しゴムで消したりする。二度手間。ということでたかだか250ページくらいの新書なのに全然先へ進まない。終わらないのに待ちきれずに「おわりに」に書いてある「このあと読むべき本」を買ってしまった。

金子洋之『記号論理入門』。

「大学の教科書として半期で履修が終わるように全体の分量はコンパクト、(1) 命題論理と述語論理を区別せず、最初から述語論理を視野に入れて叙述を行う。(2) 自然演繹法を中心に据える。(3) 真理関数は扱わない。」と書かれているけども、僕にとっては全然コンパクトじゃないだろうな、と思う。産業図書の本なんて、まじで教科書だよ。読めるのか、読めないのか。そもそもその前に『入門!論理学』を終わらせられるのか。予定は未定です。読むとか読まないとかそんな些細なこと気にしていたら積読山脈には近づけないのだ。行くしかない。「でもやるんだよ」。

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ということで、片や、テーブルに釘付けになってノートを取りながら、片や、今週末は走った。土曜日は川沿いフラットと公園のアップダウン、そして日曜日は裏山へ。

裏山は本当に久しぶりで、桜はすっかり終わっていて、木々はすっかり緑色に包まれていた。まさに「山笑う」という感じ。この季節の風景が好きだ。どんどん山は姿を変えていく。いつでも後になってから写真くらい撮っておけばよかった、と思うけど、そのときにはそんな余裕が全然ないのだった。

大笠山から樹木見本園まで行くと見本園の水道は使えるようになっていた。春到来。しかし今週末は甲府で28℃を記録する暑さでそのせいなのか、それとも単純に土曜日に調子づいて走りすぎたのか、2往復目のチャレンジの途中で完全に膝が笑って大笠山の山頂でドロップアウト、トボトボと帰って来た。

帰ってきて、DAZN で甲府 vs 熊本戦を流しながら片付け、洗濯、食事をしていたんだけど、ちょっと気軽に、ながら見できるような試合ではなかった。詳細は記さず。さあ、スクランブルだ。総力戦だ。ここが踏ん張りどころだぞ。ということで、いつだって次の試合が一番大事。

*1:とりかえしのつくペン、とりかえしのつかないペン - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/04/12/092015

日記の練習です。

公園の桜は葉桜になりつつあって、もう誰も愛でていなかった。時折、強い風が吹いて辺りを桜が舞った。この時期の木々が少しずつ淡い緑に輪郭を際立たせていく感じが好きだ。誰も愛でていない。自分だけが見てる。

日記の練習です。

今週末はサッカーがないので*1、走るぞ、ということで、川沿いフラットと公園を繋いで走ってきた。

準備万端、靴紐をバシっと締めてフィッティングを完璧に決めたところで、カシオをはめていないことに気づいた。完璧だったので解きたくなくて、そのまま腕時計なしで走ってきた。まあ、いつだって、ラップタイムを測るわけでもないし、心拍ももうかなり前から測ってないし、ましてや GPS なんてとっくの昔からまったく縁が無いのだった。ノープロブレム。「いま何時?」は、公園の時計で確認した。だいたい1時間半くらい走った。「そうね、だいたいね」。

今日は公園のアップダウンを少しだけ強めにやって、明日に備えた*2

そして明日はいよいよ裏山へ入る予定。

*1:正確を期すと、今週末、ヴァンフォーレ甲府はアウェイでロアッソ熊本と対戦

*2:陸橋の坂道を駆け上って中央本線の方の坂道から謝恩塔まで上がって戻って、稲荷曲輪を通って広場まで降りて来る。少しリカバリーしてから、数寄屋櫓跡への急な階段を2本ダッシュ。また少しリカバリーしてから、広場から鉄門まで駆け上がってまた謝恩塔に上って、内松陰門からまた中央本線の方の坂道まで戻って、また謝恩塔まで駆け上がって、鉄門から広場に戻る、という公園を一筆書きにすみずみまで使い切るルート

日記の練習です。

今日書いた2個の「日記の練習」、これ、ここ、つまり「はてなブログ」だから書ける形であって、同じことが他の場所でも書けるのかというと、ちょっと難しいと思う。難しいというか同じスタート地点から書き始めても全然違うものになっていたと思う。

このことについては、いまはちょっと上手く説明ができないけど、考えていきたい。

「とりかえしがつかないということは、書いたのはシャープペンシルでもえんぴつでもないか、または消しゴムを持っていない、ということだ。

日記の練習です。

これは論理の練習です。そしてこれが、日常から論理(ロンリ)が離陸する*1様子です。

命題(0):

((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム)、ならば、とりかえしがつく。

https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/04/12/092015

対偶 (0'):

((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム)、ならば、とりかえしがつく。

対偶

(とりかえしがつく) ではない、ならば、((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム) ではない

ド・モルガンの法則(1):

((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム) ではない

ド・モルガンの法則 (連言の否定 ⇔ 否定の選言)

(シャープペンシル または えんぴつ) ではない、または、消しゴム ではない

ド・モルガンの法則(2):

(シャープペンシル または えんぴつ) ではない

ド・モルガンの法則 (選言の否定 ⇔ 否定の連言)

シャープペンシル ではない、かつ、えんぴつ ではない

(1) と (2) の結果から:

((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム) ではない



((シャープペンシル ではない、かつ、えんぴつ ではない)、または、消しゴム ではない

対偶(0') を書き換える:

(とりかえしがつく) ではない、ならば、((シャープペンシル または えんぴつ) 、かつ、消しゴム) ではない

書き換え

(とりかえしがつく) ではない、ならば、(シャープペンシル ではない、かつ、えんぴつ ではない)、または、消しゴム ではない



とりかえしがつかないということは、書いたのはシャープペンシルでもえんぴつでもないか、または消しゴムを持っていない、ということだ。


野矢茂樹『入門!論理学』 p.127
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*1:今週末の良かったこと(日常から論理が離陸する。僕とサッカーとランニングの離陸にはまだ助走が必要そう) - copy and destroy https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/04/08/155504

とりかえしのつくペン、とりかえしのつかないペン

日記の練習です。

そしてこれは前回の「今週末の良かったこと」です。

ノートとシャープペンシルと消しゴムを買った*1

https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2024/04/08/155504

野矢茂樹『入門!論理学』をトボトボと読み繋いでいて、こういう推論を読み解くために、とりかえしのつくペンが欲しくなった。

上海亭はおやじのきげんが悪いと店を開けない。上海亭がやっていないと、太郎は昼食にコンビニの弁当かカップ麺を食べる。だから、太郎が昼食にカップ麺をすすっているならば、上海亭のおやじはきげんが悪いということだ。*2

駅ビルの本屋まで行って4本セットで売られているマークシート用のえんぴつ(ボディにロゴ無し。キャップ付き)と自動で芯が回っていつまでも同じ細さ(太さ)で書ける!と謳われているキッチュな色味のシャープペンシルで迷ってけっきょくシャープペンシルを買った。消しゴムは MONO 一択です。

シャープペンシルを買いにいく道すがら思い出したのは、プロの「日記の本番」の話でした。

ページを開いたまま歌集を伏せてペン立てを漁る。ボールペン、水性ペン、油性ペン、ボールペン、ボールペン、筆ペン、ボールペン……(取り返しのつかないペンしかないじゃん)

https://nhkbook-hiraku.com/n/nbb2901ee573c

7回繰り返される、とりかえしのつかないペンの話です。2つの背景が「日記の練習」に残されています。

7月28日

たまらない短歌がたくさん入っている歌集を読み始め、えんぴつで良い歌に丸をしておこうと思ったのだけれど、えんぴつが見当たらない。そうだ前に断捨離した時に文房具も随分減らしてしまった。えんぴつとシャープペンシルを探しながら(取り返しのつくペン……)と思った。わたしはえんぴつとシャープペンシルを取り返しのつくペンと思っているのか。家の中をうろうろ二周したけれど我が家には取り返しのつかないペンしかなかった。

https://nhkbook-hiraku.com/n/na0e4d968ce9c

7月26日

手続き、手続き、手続き、ソフトクリーム、手続き、トムヤムクンフォー、手続き、帰宅。

https://nhkbook-hiraku.com/n/na0e4d968ce9c

とりかえしのつかないペンの話と、7回繰り返される手続きとソフトクリームとフォーの話です。そして今朝、公開された3月の「日記の練習」にこうありました。

3月30日

とりかえしのつくペンがほしい。ローソンの中の無印良品で2Bの鉛筆と鉛筆削りを買った。

https://nhkbook-hiraku.com/n/n94bd1678188c

シャープペンシル または えんぴつ、かつ、消しゴム、ならば、とりかえしがつく。

モノ消しゴム | 株式会社トンボ鉛筆
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*1:2024/04/06 土曜日

*2:野矢茂樹『入門!論理学』中公新書 p133 より

日記の練習です。

「日記の本番」で、バークレーマラソンについて書いたけど、僕はまったく競技志向もないし、実際にレースにも出たことがないけども、とても共感を感じているのはなんだろう?と思う。

チャレンジすることに対する共感とか憧れとかなのかな。自分でもよくわからない。

日記の練習です。

ごくごく個人的な事情というか雰囲気で、ちょっと滞りがちだったので、無理繰り「日記の本番」を書いた。全然、本番じゃなかった。先週末の良かったことも、本当は小瀬の桜の写真があるんだけど、なんとなくアップするのを忘れてしまった。書いた勢いでいろいろリカバリーしていきたい。

日記の本番 2024/03

これは2024年3月の日記の本番です。

Self-Confidence: An Interview with Jasmin Paris About Her 2024 Barkley Marathons Finish – iRunFargyazo.com

3月の終わり、世界最恐と呼ばれるバークレーマラソンが開催されていた。twitter で #BM100 という Tag をずっと追いかけていた。1986年から開催されているこのレース*1ではこれまで、たった15人しか完走したことがない。これはまさに失敗するためだけに開催されるレースだ。

1周32km、5周で160km、つまり100マイル、そして累積標高は20,000m? 30,000m? もうよくわからない*2。1周は12時間のタイムリミットがあって最後の制限時間は60時間*3。そんなバークレーマラソンの様子をずっとタイムラインで追っていた。

1周おきに人数が減っていき、最後の5ループまで残ったのは7名だった*4。これは過去最多だった。完走の期待が膨らむ。その中にジャスミン・パリスがいた。今回、唯一の女性だった。これまで女性の完走者は一人もいなかった。

このレースでは周回コースを時計回り、反時計回りと交互に繰り返していく。そして最後の5ループは、先にスタート地点に立ったランナーに、時計回りか反時計回りを選ぶ権利があって、それ以降のランナーはその反対回りを選ぶ。ジャスミン・パリスは6番目に4ループを終えていたが、どうしても時計回りを選びたくて、休憩もそこそこにスタート地点に立った*5。5番目に4ループを終えていたジャレド・キャンベルは完走に有利な時計回りをジャスミン・パリスに譲った。二人はレース中、パックを組んでいた。

このレースはたぶん競争ではない。そもそも競っていたら完走できないんだろう。だって生還する可能性は数パーセントしかないんだから。だれも完走出来ない事が約束されたレース。倒さなければならない敵は『誰か』ではなくてこの茨の道*6*7*8とそして自分自身。だからランナーはパックを形成してコースを踏破する。チャンスもピンチもリスクもお互いに共有する。そして最後の1ループはそれぞれが自分自身の力だけで生きて帰って来なければならない。

そして最後の5ループを5人のランナーが完走した*9

ジャスミン・パリスはその一番最後、制限時間まであと90秒というタイミングでゲートに戻って来た。まさに世紀の一瞬だった*10

ジャスミン・パリス、バークレーマラソンの挑戦は3回目だった。その最初から全く同じ一足のシューズを使っていた。シューズには何箇所も修繕した痕がある。

ジャスミン・パリスがスポンサードが切れていて、しかも穴の空いているこの inov-8 にパッチを当ててバークレーマラソンを走ったのは、こういう理由だった。

https://www.runnersworld.com/uk/news/a40744146/the-green-runners-paris/

ジャスミン パリス、ダミアン ホール、ダン ローソンを含む数人のウルトラランナーによって設立されたこの団体は、世界中のランナーに環境を助けるために個人的な変化を起こすよう促すことを目的としています。これらは、動き方、身支度、食事、声の出し方という 4 つの柱に基づいています。

もっと地元のレベルで言えば、公共交通機関を使ってレースに行くことはできますか?これを支援するために、グリーン ランナーズは、公共交通機関でアクセスしやすくするために、特定のレースの開始時刻を変更することを検討するようレース主催者に奨励したいと考えています

「ハードロック 100 には応募しませんでした。バークレーに旅行したことがあり、1 年に 2 回米国に飛ぶことが正当化できるとは思えなかったからです」

「私はあらゆる企業のアンバサダーから離れたので、今はグリーン・ランナーズに立候補しています」と、以前は Inov-8 のスポンサードを受けていたパリスは言う。 「8月末にグリーンランナーとしてUTMBに出場します。私にとって、それが独立性を維持する方法になります。スポンサー付きのアスリートとしてその真っ只中にいて、その誠実さを維持するのは難しいことです。したがって、私にとっては、そこから離れることが重要でした。」

ジャスミン・パリスの何箇所もパッチでリペアされた inov-8 をカッコイイと感じる、こういうことの積み重ねが時代を変えていくんだろうな*11

*1:レースと呼ぶのも、大会と呼ぶのも、たぶん全然正しくない。その文化に近しい人達であればもう少し正確に言い表すことが出来るだろう

*2:実際にはコースがあるのかないのかよくわからないのでたぶんそれ以上なんだろう。 GPS の使用は許されずマップとコンパスだけが頼り。ランナーには主催者から適当に選ばれたリストウオッチが渡される。ちゃんと動くかどうかは運次第らしい。あるんだかないんだかわからないそのコースを踏破したことの証明は、中間点の『タワー(火の見やぐら)』通過と、ルートのあちこちに何冊か隠されたペーパーバックから自分のゼッケンナンバーと同じ番号のページを破いてくるというルール

*3:過去、ほんの数秒を残して完走を逃したランナーがいた。ジョン・ケリーが初完走した年だから2017年だったか

*4:井原サンは3ループをビックリするくらいのタイムでリカバリーしてファンランを達成、そしていよいよ4ループに突入した。しかし残念ながらここでドロップアウトとなった。早朝のことだった

*5:ライスプディングが喉を通らず吐きながら次のループの準備をしていた

*6:これは例えでもあり、事実でもある。レッドブルのサイトにあるバークレーマラソンについての記事のヘッダー画像を参照

*7:完走者ほぼゼロ… 悪魔のウルトラトレイルラン “バークレイ・マラソン” | 耐久レース | レッドブル https://www.redbull.com/jp-ja/the-barkley-marathon-guide-nicky-spinks

*8:https://gyazo.com/ad5c634ba63d39285b95f2c1bd2017e9

*9:2024 バークレーマラソン ラップタイム https://docs.google.com/spreadsheets/d/1PuBNALExIHWnjDkbur0qVWG5Mldoj6umQRXiFTaZaao/edit?usp=sharing

*10:ゲート横で声援を送っているのが先にゴールした彼らだ

*11:https://twitter.com/taizooo/status/1778925504969756843

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