これは日記の練習です
ことインターネットに関わることについては、「遅い」とか「スロー」とかいった形容詞を見るたびに、「ケッ」とか「ツッ」とかいう音が口から漏れる。電気の速度は光の速度だろ、 Bit の速度は30万km/sだろ。
https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/08/18/092436
これはあくまで、僕の個人的な感覚なんだけど、「スロー」という語が纏っているダルさというかそういうものに嫌悪感をもっている。「スロー」という言葉が指しているものは理解しているつもりだったりするけど、なぜこの「スロー」という言葉をイヤだと感じるのか
つまり、いまを犠牲にして効率性をあげることが進歩なんです。効率化を目的化した現代社会は加速し続けるしかない社会です。スローというのは、それに対抗する概念で、平たく言えば、人間らしいペースとか自然本来のリズムを指す言葉です。
小川さやか『「その日暮らし」の人類学』
hysysk サンが読んでいたので*1ちょっと気になっていた。 Kindle for PC (Windows 版)がアップデートされたのを確認した*2ついでに買った。一瞬で空から降ってくる。そのプロローグにこの文章があった
現在地から目的地へ一直線に最短距離をいく速さと、支離滅裂にあっちこっちへ猛スピードで動きづづける速さ
https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2020/08/10/181546
僕の考えている「速さ」は「効率」などという言葉とはまったく結びつかない。カルヴィーノは「速さ」には2つある、といってた。後者
啓蒙思想は "Enlightenment" と呼ばれる。「光」を意味する。光は直線的に進む。進歩は同様に直線的に進むと考えられている。それはゴールが存在すること、進むべき正しい方向があること、そして自分はそれを進むのだ、という強い意志を意味する。ティム・インゴルドは近代(モダン)をその直線と捉えた
https://copyanddestroy.hatenablog.com/entry/2023/02/13/182356
ティム・インゴルドは「直線」を近代(モダン)、「グルグルと自由に行き来する線」を前近代、「バラバラにされた断片」を現代と捉えた
そしてこの「断片」の間を猛スピードで移動したりつなぎ合わせたりするために必要なのが「速さ」なのだと思う
インターネットをサーフする*3には「速さ」が必要
*1:小川さやか『「その日暮らし」の人類学』 - hysysk https://scrapbox.io/hysysk/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E3%81%95%E3%82%84%E3%81%8B%E3%80%8E%E3%80%8C%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%80%8D%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E5%AD%A6%E3%80%8F
*2:「Kindle for PC」が8年ぶりのメジャーアップデート、v2.0.0がリリース - 窓の杜 https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1526058.html
*3:サバイブする